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雛の魂

喵~离线 ごちそうさまでした
 6 

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[分享]世界童话(配图)

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白雪姫
むかしむかし、とっても美しいけれど、心のみにくいおきさきがいました。
 おきさきは魔法のカガミを持っていて、いつも魔法のカガミにたずねます。
「カガミよカガミよ、この世で一番美しいのはだれ?」
 おきさきは、カガミがいつものように、
「あなたが一番美しいです」
と、答えるのを待ちました。
 しかしカガミは、
「あなたの娘、白雪姫(しらゆきひめ)です」
と、答えたのです。
 おきさきは、白雪姫の2度目のお母さんです。
 おきさきは激しく腹を立て、白雪姫を猟師(りょうし)に殺させようとしました。
 でも、心のやさしい猟師は、白雪姫をそっと森の中にかくして、おきさきには白雪姫を殺したとうそをついたのです。
 白雪姫は、森に住む七人の小人たちと暮らすことになりました。
 そして小人たちが山に働きに入っている間、そうじやせんたくや針仕事をしたり、ごはんを作ったりして、毎日を楽しくすごしました。
「白雪姫、わたしたちが仕事にいっている間、だれも家に入れちゃいけないよ。あのこわいおきさきに、ここが知られてしまうからね」
と、いつも小人たちはいうのでした。
 ところがある日、
「カガミよカガミよ、この世で一番美しいのはだれ?」
と、おきさきがカガミに聞くと、
「山をこえたその向こう、七人の小人の家にいる白雪姫です」
と、答えたのです。
「なんですって!! あの猟師、うらぎったね! よし、こうなれば」
 自分で白雪姫を殺そうと考えたおきさきは、物売りのおばあさんに化けると、毒リンゴを手に 七つの山をこえて、小人の家に行きました。
 そして、まどをたたいて言いました。
「美しい娘さんに、おくりものだよ」
「まあ、何てきれいなリンゴ。おばあさん、ありがとう」

 けれど、そのリンゴを一口かじるなり白雪姫はバタリとたおれて、二度と目をひらきませんでした。
 白雪姫が死んだことを知った小人たちは悲しみ、せめて美しい白雪姫がいつでも見られるようにと、ガラスのひつぎの中に白雪姫を寝かせて、森の中におきました。
 そしてある日、1人の王子が森で、白雪姫のひつぎを見つけたのです。
「何てきれいな姫なんだ。まるで眠っているようだ」
 王子は思わず、ひつぎの中の白雪姫にキスをしました。

 するとキスしたはずみで、毒リンゴのかけらが白雪姫ののどから飛び出したのです。
 目を開けた白雪姫は、
「わたしは、どこにいるのかしら?」
と、王子にたずねました。
「ずっと、わたしといっしょにいるのですよ。姫」
 王子と結婚した白雪姫は、ずっと幸せに暮らしました。

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シンデレラ
むかしむかし、とても美しくて、やさしい娘がいました。
 でも、お母さんがなくなってしまい、お父さんが二度目の結婚をしたので、娘には新しいお母さんと二人のお姉さんができました。
 ところがこの人たちは、そろいもそろって、たいへんいじわるだったのです。
 新しいお母さんは、自分の二人の娘よりもきれいな娘が気に入りません。
「まあ、あんたは、なんてかわいくない娘でしょう」
 三人は、つらい仕事をみんな、娘に押しつけました。
 寝床は粗末(そまつ)なわらぶとん。
 着る物は、つぎあてだらけ。
 おふろに入ることもゆるしてもらえず、娘のあたまに、いつも、かまどの灰が付いていました。
 そこで三人は、娘をシンデレラ(→灰かぶりの意味)とよんだのです。
 かわいそうなシンデレラでしたが、それでも、お姉さんたちの何倍も何倍も美しいのでした。
 ある日のこと、お城の王子さまが、お嫁さん選びの舞踏会(ぶとうかい)を開くことになり、シンデレラのお姉さんたちにも、招待状が届きました。
 お姉さんたちは、大はしゃぎです。
 シンデレラはお姉さんたちのしたくを手伝い、ニッコリ笑って送り出しました。
 それから悲しくなって、シクシクと泣きだしました。
「わたしも、舞踏会にいきたいわ」
「泣くのはおよし、シンデレラ」
「・・・? だれ?」
 シンデレラの目の前に、妖精(ようせい)が現れました。
「シンデレラ、おまえはいつも、いい子ですね。ごほうびに、舞踏会へ行かせてあげましょう。まず、畑でカボチャを取っておいで」
 妖精が大きなカボチャをくりぬき、つえでたたくと、なんと、金の馬車(ばしゃ)になったではありませんか。
「まあ、立派な馬車。すてき」
「まだまだ、魔法はこれからよ。さてっと、馬車を引くには、馬が必要ね。その馬は、どこにいるのかしら・・・。ああ、ネズミとりには、ハツカネズミが六匹ね」
 妖精は、つえでハツカネズミにさわりました。
 するとみるみるうちに、りっぱな白馬になりました。
 別のネズミとりには、大きな灰色ネズミが一匹いました。
「このネズミは・・・」
 妖精がつえでさわると、今度は、おひげがりっばな、太っちょ御者(ぎょしゃ→馬車を操る人)に早変わり。
「シンデレラ、つぎはトカゲを六匹集めておくれ」
「はい」
 シンデレラの集めたトカゲは、お供の人になりました。
「ほらね、馬車に、白馬に、御者に、お供。さあシンデレラ。これで、舞踏会に行くしたくができましたよ」
「うれしい。ありがとう。・・・でも、こんなドレスじゃ」
「うん? そうね、忘れていたわ」
 妖精がつえを一ふりすると、みすぼらしい服は、たちまちかがやくような美しいドレスに変わりました。
 そして、小さくてすてきな、ガラスのクツもくれました。
「楽しんでおいで、シンデレラ。でも、わたしの魔法は十二時までしか続かないの。決してそれを忘れないでね」
「はい、行ってきます」
 さて、お城の大広間にシンデレラが現れると、そのあまりの美しさに、あたりはシーンとしずまりました。
 それに気づいた王子が、シンデレラの前に進み出ました。
「ぼくと、おどっていただけませんか?」
 シンデレラは、ダンスがとても上手でした。
 王子はひとときも、シンデレラの手をはなしません。
 楽しい時間は、あっというまにすぎて、ハッと気がつくと、十二時十五分前です。
「あっ、いけない。・・・おやすみなさい、王子さま」
 シンデレラはていねいにおじぎをすると、急いで出ていきました。
 ですが、あわてたひょうしに階段にひっかかって、ガラスのクツがぬげてしまいました。
 でも、取りに戻る時間がありません。
 シンデレラは待っていた馬車に乗って、急いで家へ帰りました。
 シンデレラが帰った後も、王子は美しいシンデレラを忘れることができません。
「ぼくは、このガラスのクツの持ち主と結婚する」
 そこでお城の使いが国じゅうを駆け回り、手がかりのガラスのクツが、足にぴったりあう女の人をさがしました。
 使いは、シンデレラの家にもやってきました。
「足が入れば、王子さまのお嫁さんよ」
 二人のお姉さんたちは、足をギュウ、ギュウと、押しこみましたが、どうしても入りません。
「わたしもはいてみて、いいでしょうか?」
 シンデレラがたずねると、お姉さんたちは大笑いしました。
「なにをバカなことをいっているの。あたしたちにも入らないのに、あんたなんかに、・・・あっ!」
シンデレラがはいてみると、クツはピッタリです。
 みんなは驚きのあまり、口もきけません。
「あらあら、わたしの出番ね」
 そこへ、あの時の妖精が現れました。
 妖精がつえを一ふりすると、シンデレラはまぶしいほど美しいお姫さまになっていました。
 お母さんとお姉さんたちは、ヘナヘナと、腰をぬかしてしまいました。
 それからシンデレラは王子と結婚して、いつまでもしあわせに暮らしました。

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人魚姫(にんぎょひめ)
深(ふか)い深(ふか)い海の底(そこ)に、サンゴの壁(かべ)と、コハクのまどのお城(しろ)があります。
 そのお城(しろ)は、人魚(にんぎょ)の王さまのお城(しろ)です。
 王さまには六人の姫(ひめ)がいて、その中でも、とりわけいちばん末(すえ)の姫(ひめ)はきれいでした。
 肌(はだ)はバラの花びらのようにすきとおり、目は深(ふか)い海のように、青くすんでいます。
 人魚たちの世界(せかい)では、十五歳(15さい)になると、海の上の人間の世界(せかい)を見にいくことを許(ゆる)されていました。
 末っ子(すえっこ)の姫(ひめ)は、お姉さんたちが見てきた人間の世界(せかい)のようすを、いつも胸(むね)ときめかして聞いています。
「ああ、はやく十五歳(15さい)になって、人間の世界(せかい)を見てみたいわ」
 そうするうちに、いちばん末 すえ)の姫(ひめ)も、ついに十五歳(15さい)をむかえ、はれて海の上に出る日がきました。
 喜(よろこ)んだ姫(ひめ)が、上へ上へとのぼっていくと、最初(さいしょ)に目に入ったのは、大きな船でした。
 船の中はパーティーをしていて、にぎやかな音楽が流(なが)れるなか、美(うつく)しく着(き)かざった人たちがダンスをしています。
 その中に、ひときわ目をひく美(うつく)しい少年がいました。
 それは、パーティーの主役(しゅやく)の王子です。
 そのパーティーは、王子の誕生(たんじょう)パーティーだったのです。
「すてきな、王子さま」
 人魚姫(にんぎょひめ)は夜になっても、波(なみ)の間から、うっとりと王子のようすを見つめていました。
と、突然(とつぜん)、海の景色(けしき)が変(か)わりました。
 稲光(いなびかり)が走ると、風がふき、波(なみ)がうねりはじめたのです。
 水夫(すいふ)たちがあわてて帆(ほ)をたたみますが、あらしはますます激(はげ)しくなると、船は見るまに横倒(よこだお)しになってしまいました。
 人びとが、海にほうり出されます。
「大変(たいへん)! 王子さまー!」
 人魚姫(にんぎょひめ)は、大急(おおいそ)ぎで王子の姿(すがた)をさがしだすと、ぐったりしている王子のからだをだいて、浜辺(はまべ)へと運(はこ)びました。
「王子さま、しっかりして。王子さま」
 人魚姫(にんぎょひめ)は、王子さまをけんめいにかんびょうしました。
 気がつくと、朝になっていました。
 そこへ、若(わか)い娘(むすめ)が走ってきます。
「あっ、いけない」
 人魚姫(にんぎょひめ)はビックリして、海に身(み)をかくしました。
 すると、娘(むすめ)は王子に気がついて、あわてて人をよびます。
 王子はそのとき、息(いき)をふきかえしました。
「あ、ありがとう。あなたがわたしを、助(たす)けてくれたんですね」
 王子はそして目の前にいる娘(むすめ)を、命(いのち)の恩人(おんじん)とかんちがいしてしまいました。
 人魚姫(にんぎょひめ)は、ションボリして城(しろ)に帰ってきましたが、どうしても王子のことが忘(わす)れられません。
「人間になれば、王子さまに、また会えるかもしれない」
 そこで、魔女(まじょ)のところへ出かけると、人間の女にしてくれるようたのみました。
魔女(まじょ)は願(ねが)いを聞くと、こう答えました。
「わたしの力を持(も)ってすれば、人魚のしっぽを人間のような足にかえることはできるよ。でも、そのかわりに、足はあるくたびに、ナイフをふむようにいたむよ。それと、もしおまえが王子と結婚(けっこん)できなかったら、 二度(2ど)と人魚には戻(もど)れない。いや、それどころか、心臓(しんぞう)が破(やぶ)れて、海のあわになっちまうんだ。それでもいいね」
「いいわ。王子さまといっしょにいられるのなら」
「それから、ねがいをかなえるほうびに、おまえの声をもらうよ。おまえの声は、海の世界(せかい)で、いちばんうつくしいと評判(ひょうばん)だからね」
「いいわ」
 そして人魚姫(にんぎょひめ)は、口のきけない身(み)となって、人間の世界(せかい)へ戻(もど)り、王子の城(しろ)をたずねました。
 王子は人魚姫(にんぎょひめ)をひと目見て気に入り、妹のようにかわいがりました。
 しかし王子の心は、命(いのち)の恩人(おんじん)と思いこんでいる、あの浜辺(はまべ)で会った娘(むすめ)にうばわれていたのです。
 やがて王子と娘(むすめ)は、結婚式(けっこんしき)をあげることになりました。
 ふたりは船に乗(の)りこむと、新婚旅行(しんこんりょこう)に向(む)かいます。
 王子と結婚(けっこん)できなかった姫(ひめ)は、つぎの日の朝、海のあわになってしまうのです。
 しかし、人魚姫(にんぎょひめ)はどうすることもできません。
 ただ、船の手すりに、もたれているばかりでした。
 そのとき、波(なみ)の上にお姉さんたちが、姿(すがた)を見せました。
「魔女(まじょ)から、あなたのためにナイフをもらってきたわ。これで王子の心臓(しんぞう)をさしなさい。そしてその血(ち)を足にぬるのです。そうすれば、あなたは人魚に戻(もど)れるのよ」
 人魚姫(にんぎょひめ)はナイフを受け取(うけと)ると、王子の眠(ねむ)る寝室(しんしつ)へと入っていきました。
「王子さま、さようなら。わたしは、人魚にもどります」
 人魚姫(にんぎょひめ)は、王子のひたいにお別(わか)れのキスをすると、ナイフをひといきに突き立(つきた)てようとしました。
「・・・・・・」
 でも、人魚姫(にんぎょひめ)には、愛(あい)する王子を殺(ころ)すことができません。
 人魚姫(にんぎょひめ)は、ナイフを投げ捨(なげす)てると、海に身(み)を投(な)げました。
 波(なみ)にもまれながら人魚姫(にんぎょひめ)は、だんだんと自分のからだがとけて、あわになっていくのがわかりました。
 そのとき、海からのぼったお日さまの光の中を、すきとおった美(うつく)しいものが、漂(ただよ)っているのが見えました。
 人魚姫(にんぎょひめ)も、自分が空気のように軽(かる)くなり、空中にのぼっていくのに気づきました。
「わたしはどこにいくのかしら」
 すると、すきとおった声が答えます。
「ようこそ、空気の精(せい)の世界(せかい)へ。あなたは空気の精(せい)になって、世界中(せかいじゅう)の恋人(こいびと)たちを見守(みまも)るのですよ」
 人魚姫(にんぎょひめ)は自分の目から、涙(なみだ)が一しずく落(お)ちるのを感(かん)じながら、風ともに雲の上へとのぼっていきました。

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親指姫(おやゆびひめ)

むかしむかし、ひとりぼっちの女の人が、魔法使(まほうつか)いにたのみました。
「わたしには、子どもがいません。小さくてもかまわないので、かわいい女の子がほしいのです」
 すると魔法使(まほうつか)いは、種(たね)を一粒(ひとつぶ)くれました。
 女の人が種(たね)をまくと、たちまち芽(め)が出て、つぼみが一つふくらみました。
「まあ、なんてきれいなんでしょう」
 女の人が、思わずキスをすると、つぼみが開(ひら)きました。
 そしてなんと、そのつぼみの中に、小さな女の子がすわっていたのです。
「はじめまして。あなたの名まえは、親指姫(おやゆびひめ)よ」
 女の人は、親指姫(おやゆびひめ)を、たいせつに育(そだ)てました。
 親指姫(おやゆびひめ)は、お皿(さら)の海で泳(およ)ぎます。
 葉(は)っぱの舟(ふね)をこぎながら、きれいな声で歌いました。
 夜になると、くるみのからのベッドで眠 ねむ)ります。
 おふとんは、花びらでした。
 さて、ある晩 ばん)の事(こと)です。
 ヒキガエルのお母さんが、寝(ね)ている親指姫(おやゆびひめ)を見つけました。
「息子(むすこ)のお嫁(よめ)さんに、ちょうどいいわ。ゲロゲロ」
 ヒキガエルのお母さんは、親指姫(おやゆびひめ)を連(つ)れていくと、スイレンの葉(は)っぱにのせました。
「さあ、起(お)きるんだよ。今日からお前はわたしの息子(むすこ)のお嫁(よめ)さんだよ。そしてこの沼(ぬま)が、お前の家さ。息子(むすこ)をつれてくるから、ここにいるんだよ。ゲロゲロ」
 ヒキガエルのお母さんは、そういって、どこかへいってしまいました。
「ヒキガエルのお嫁(よめ)さんになるのはいや。ドロの沼(ぬま)もきらいだわ」
 親指姫(おやゆびひめ)は、泣き出(なきだ)しました。
「かわいそうに。逃(に)がしてやろうよ」
 近くにいたさかなたちが、スイレンのくきをかみ切りました。
「ありがとう。さかなさん」
 スイレンの葉(は)っぱは、流(なが)れに流(なが)れていきます。
 親指姫(おやゆびひめ)は、飛(と)んでいたチョウチョウを、葉(は)っぱに結(むす)びつけました。
 チョウチョウはヒラヒラ飛(と)んで、葉(は)っば、はどんどん川を下っていきます。
「おや、珍(めずら)しい虫がいるぞ」
 コガネムシが親指姫(おやゆびひめ)をつかまえて、森の奥(おく)へ連(つ)れて行ってしまいました。
 森の奥(おく)で、親指姫(おやゆびひめ)は、ひとりぼっちで暮(く)らしました。
 花のミツを食ベて、草にたまったつゆを飲(の)んで、葉(は)っぱにくるまって眠(ねむ)ります。
 やがて冬がきて、空から雪が降(ふ)ってきました。
「ああ、なんて寒(さむ)いのかしら」
 ふるえながら歩いていた親指姫(おやゆびひめ)は、野ネズミの家を見つけました。
「おやおや、寒(さむ)い中をかわいそうに。さあお入り。中はあったかいし、食ベ物(もの)もたくさんあるよ」
 親指姫(おやゆびひめ)は、野ネズミといっしょに、暮(く)らすことになりました。
 さて、野ネズミの家のさらに地面(じめん)の奥(おく)には、お金持(かねも)ちのモグラが住(す)んでいました。
「なんて、かわいい人だろう」
 親指姫(おやゆびひめ)が気に入ったモグラは、毎日遊(あそ)びにきます。
 ある日のこと、親指姫(おやゆびひめ)は、倒(たお)れているツバメを見つけました。
 やさしい親指姫(おやゆびひめ)は、毎日ツバメの世話(せわ)をしました。
「どうか元気になって、もう一度(いちど)歌って、ツバメさん。わたしはあなたの歌が、大好(だいす)きよ」
 春になると、ツバメはすっかり元気になって、親指姫(おやゆびひめ)をさそいました。
「いっしょに、南の国へいきましょう。南の国は、とってもいいところですよ」
「ありがとう。でも、いけないわ」
「どうして?」
「だって、わたしがいなくなったら、お世話(せわ)になった野ネズミのおばあさんがさびしがります」
「そうですか。では、さようなら」
 ツバメは、親指姫(おやゆびひめ)に礼(れい)を言うと、南の国へ飛(と)んでいきました。
 夏がくると、野ネズミがいいました。
「よかったわね。お金持(かねも)ちのモグラさんが、あなたをお嫁(よめ)にほしいんですって。秋になったら、モグラさんと結婚(けっこん)するんですよ」
 親指姫(おやゆびひめ)は、ビックリしました。
 モグラと結婚(けっこん)したら、ずっと地面(じめん)の底(そこ)で、暮(く)らさなければなりません。
 モグラは、お日さまも花も大きらいなのです。
 夏の終(おわ)りの日、親指姫(おやゆびひめ)は、野原でいいました。
「さようなら、お日さま。さようなら、お花さんたち。わたしは地面(じめん)の底(そこ)にいって、もう二度(2ど)とあなたたちに会えません」
 親指姫(おやゆびひめ)はかなしくなって、泣き出(なきだ)しました。
 そのとき、空の上から明るい声が聞こえました。
「おむかえに来ましたよ」
 あのときのツバメが、飛(と)んできたのです。
「さあ、今度(こんど)こそ、いっしょにいきましょう」
「ええ、いきましょう」
 ツバメは親指姫(おやゆびひめ)を背中(せなか)にのせて、飛(と)んでいきました。
南へ南へ、何日も飛(と)んで、着(つ)いたのは花の国です。
 ツバメは花の上に、親指姫(おやゆびひめ)をおろしました。
「ようこそ、かわいい人」
 声にふりかえると、親指姫(おやゆびひめ)と同じくらいの男の子が立っていました。
 花の国の、王子さまです。
「さあ、これをどうぞ」
 王子さまは、親指姫(おやゆびひめ)の背中(せなか)に、羽をつけてくれました。
 それから親指姫(おやゆびひめ)は、花の国の王子と結婚(けっこん)しました。
 二人は花から花へと飛(と)びまわりながら、しあわせに暮(く)らしました。

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マッチ売りの少女
むかしむかし、雪の降りしきる大みそかの晩。
 みすぼらしい服をきたマッチ売りの少女が、寒さにふるえながら、一生けんめい通る人によびかけていました。
「マッチはいかが。マッチはいかがですか。だれか、マッチを買ってください」
 でも、だれも立ち止まってくれません。
「おねがい、一本でもいいんです。だれか、マッチを買ってください」
 きょうはまだ、一本も売れていません。
 場所を変えようと、少女が歩きはじめたときです。
 目の前を一台の馬車(ばしゃ)が走りぬけました。
 危ない!
 少女はあわててよけようとして、雪の上にころんでしまい、そのはずみにくつを飛ばしてしまいました。
 お母さんのお古のくつで、少女の足には大きすぎましたが、少女の持っている、たった1つのくつなのです。
 少女はあちらこちらさがしましたが、どうしても見つかりません。
 しかたなく、はだしのままで歩きだしました。
 冷たい雪の上をいくうちに、少女の足はぶどう色に変わっていきました。
 しばらくいくと、どこからか肉を焼くにおいがしてきました。
「ああ、いいにおい。・・・おなかがすいたなあー」
 でも、少女は帰ろうとしません。
 マッチが一本も売れないまま家に帰っても、お父さんはけっして家に入れてくれません。
 それどころか、
「この、やくたたずめ!」
と、ひどくぶたれるのです。
 少女は寒さをさけるために、家と家との間にはいってしゃがみこみました。
 それでもじんじんと凍えそうです。
「そうだわ、マッチをすって暖まろう」
 そういって、一本のマッチを壁にすりつけました。
 シュッ。
 マッチの火は、とてもあたたかでした。
 少女はいつのまにか、勢いよく燃えるストーブの前にすわっているような気がしました。
「なんてあたたかいんだろう。ああ、いい気持ち」
 少女がストーブに手をのばそうとしたとたん、マッチの火は消えて、ストーブもかき消すようになくなってしまいました。
 少女はまた、マッチをすってみました。
 あたりは、ぱあーっと明るくなり、光が壁をてらすと、まるでへやの中にいるような気持ちになりました。
 へやの中のテーブルには、ごちそうが並んでいます。
 ふしぎなことに、湯気をたてた、ガチョウの丸焼きが、少女のほうへ近づいてくるのです。
「うわっ、おいしそう」
 そのとき、すうっとマッチの火が消え、ごちそうもへやも、あっというまになくなってしまいました。
 少女はがっかりして、もう一度マッチをすりました。
 するとどうでしょう。
 光の中に、大きなクリスマスツリーが浮かびあがっていました。
 枝にはかぞえきれないくらい、たくさんのろうそくが輝いています。
 思わず少女が近づくと、ツリーはふわっとなくなってしまいました。
 また、マッチの火が消えたのです。
 けれども、ろうそくの光は消えずに、ゆっくりと、空高くのぼっていきました。
 そしてそれが、つぎつぎに星になったのです。
 やがてその星の一つが、長い光の尾を引いて落ちてきました。
「あっ、今、だれかが死んだんだわ」
 少女は、死んだおばあさんのことばをおぼえていました。
「星が一つ落ちるとき、一つの魂が神さまのところへのぼっていくんだよ」
 少女はやさしかったおばあさんのことを思い出しました。
「ああ、おばあさんに、あいたいなー」
 少女はまた、マッチをすりました。
 ぱあーっと、あたりが明るくなり、その光の中で大好きなおばあさんがほほえんでいました。
「おばあさん、わたしも連れてって。火が消えるといなくなるなんていやよ。わたし、どこにもいくところがないの」
 少女はそういいながら、残っているマッチを、一本、また一本と、どんどん燃やし続けました。
 おばあさんは、そっとやさしく少女を抱きあげてくれました。
「わあーっ、おばあさんのからだは、とってもあったかい」
 やがて、ふたりは光に包まれて、空高くのぼっていきました。新年の朝、少女はほほえみながら死んでいました。
 集まった町の人びとは、
「かわいそうに、マッチを燃やして暖まろうとしていたんだね」
と、いいました。
 少女がマッチの火でおばあさんに会い、天国へのぼったことなど、だれも知りませんでした。

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桃太郎
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
 おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
 おばあさんが川で洗濯をしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。
「おや、これは良いおみやげになるわ」
 おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。
 そして、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと、中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。
「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」
 子どものいなかったおじいさんとおばあさんは、大喜びです。
 桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。
 桃太郎はスクスク育って、やがて強い男の子になりました。
 そしてある日、桃太郎が言いました。
「ぼく、鬼ヶ島(おにがしま)へ行って、わるい鬼を退治します」
 そして、おばあさんにきび団子を作ってもらうと、鬼ヶ島へ出かけました。
 旅の途中で、イヌに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
 イヌはきび団子をもらい、桃太郎のおともになりました。
 そして、こんどはサルに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
 そしてこんどは、キジに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
 こうして、イヌ、サル、キジの仲間を手に入れた桃太郎は、ついに鬼ヶ島へやってきました。
鬼ヶ島では、鬼たちが近くの村からぬすんだ宝物やごちそうをならべて、酒盛りの真っ最中です。
「みんな、ぬかるなよ。それ、かかれ!」
 イヌは鬼のおしりにかみつき、サルは鬼のせなかをひっかき、キジはくちばしで鬼の目をつつきました。
 そして桃太郎も、刀をふり回して大あばれです。
 とうとう鬼の親分が、
「まいったぁ、まいったぁ。こうさんだ、助けてくれぇ」
と、手をついてあやまりました。
 桃太郎とイヌとサルとキジは、鬼から取り上げた宝物をくるまにつんで、元気よく家に帰りました。
 おじいさんとおばあさんは、桃太郎の無事な姿を見て大喜びです。
 そして三人は、宝物のおかげでしあわせにくらしましたとさ。

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一寸法師
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
 二人には子どもがいなかったので、おじいさんとおばあさんは神さまにお願いしました。
「神さま、親指くらいの小さい小さい子どもでもけっこうです。どうぞ、わたしたちに子どもをさずけてください」
 すると、本当に小さな子どもが生まれました。
 ちょうど、おじいさんの親指くらいの男の子です。
 二人はさっそく、一寸法師(いっすんぼうし)という名まえをつけてやりました。
 ある日のこと、一寸法師は、おじいさんとおばあさんに、こんな事をいいました。
「わたしも都へいって、働きたいと思います。どうぞ、旅のしたくをしてください」
 そこでおじいさんは一本の針で、一寸法師にちょうどピッタリの大きさの刀をつくってやりました。
 おばあさんは、おわんを川に浮かベて、一寸法師の乗る舟をつくってやりました。
「ほら、この針の刀をお持ち」
「ほら、このおはしで舟をこいでおいで」
「はい。では、いってまいります」
 一寸法師は上手におわんの舟をこぐと、都へと出かけました。
 そして都につくと、一寸法師は都で一番りっぱな家をたずねていきました。
「たのもう、たのもう」
「はーい。・・・あれ?」
 出てきた手伝いの人は、首をかしげました。
「おや、だれもいないねえ」
「ここだよ、ここ」
 手伝いの人は玄関のげたの下に立っている、小さな一寸法師をやっと見つけました。
「あれまあ、なんて小さい子だろう」
 そして一寸法師は、その家のお姫さまのおもり役になったのです。
 ある日のこと、一寸法師は、お姫さまのお供をして、お寺にお参りに行きました。
 するとその帰り道、突然、二匹の鬼が現れたのです。
「おおっ、これはきれいな女だ。もらっていくとしよう」
 鬼はお姫さまを見ると、さらおうとしました。
「待て!」
 一寸法師は、おじいさんにもらった針の刀をぬくと、鬼に飛びかかりました。
 ところが、
「なんだ、虫みたいなやつだな。お前なんぞ、こうしてくれるわ」
 鬼は一寸法師をヒョイとつまみあげると、パクリと、まるのみにしてしまいました。
 鬼のおなかの中は、まっ暗です。
 一寸法師は針の刀を振り回して、おなかの中をさしてまわりました。
「痛っ、痛っ、痛たたた!」
 こまった鬼は、あわてて一寸法師を吐き出しました。
「よし、今度はわしがひねりつぶしてやるわ」
 もう一匹の鬼がいいましたが、一寸法師は針の刀をかまえると、今度は、その鬼の目の中へ飛びこんだものですから、鬼はビックリです。
「た、た、助けてくれー!」
 二匹の鬼は、逃げ出してしまいました。
「ふん! これにこりて、もう二度とくるな! ・・・おや? これはなんでしょう。お姫さま」
 鬼がいってしまったあとに、ふしぎな小づちが落ちていました。
「まあ、これは打ち出の小づちという物ですよ。トントンとふると、なんでも好きな物が出てくるのです」
 そこで一寸法師は、お姫さまに頼みました。
「わたしの背がのびるように、『背出ろ、背出ろ』と、そういってふってください」
 お姫さまは喜んで、打ち出の小づちをふりました。
「背出ろ、背出ろ」
するとふしぎなことに、一寸法師の背は、ふればふっただけグングンとのびて、だれにも負けないりっぱな男の人になりました。
 そして一寸法師はお姫さまと結婚して、仕事もがんばり、たいへん出世したということです。

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浦島太郎
むかしむかし、ある村に、心のやさしい浦島太郎(うらしまたろう)という青年がいました。
 浦島(うらしま)さんが海辺を通りかかると、子どもたちが大きなカメをつかまえていました。
 そばによって見てみると、子どもたちがみんなでカメをいじめています。
「おやおや、かわいそうに、はなしておやり」
「いやだよ。おらたちが、やっと、つかまえたんだもの」
 見ると、カメは涙をハラハラとこぼしながら、浦島さんを見つめています。
「それじゃ、お金をあげるから、おじさんにカメを売っておくれよ」
「うん、いいよ」
 浦島さんは、子どもたちからカメを受け取ると、
「もう、つかまるんじゃないよ」
 そっと、海の中へ逃がしてやり、カメは喜んで海へ帰っていきました。
 それから二、三日たったある日、浦島さんが海に出かけて魚をつっていると、
「浦島さん、浦島さん」
「おや? だれが呼んでいるのだろう?」
「わたしですよ」
 海の上に、ヒョッコリとカメが頭を出して言いました。
「このあいだは、ありがとうございました」
「ああ、あのときのカメさんかい」
「はい、おかげで助かりました。ところで浦島さんは、竜宮(りゅうぐう)へいったことがありますか?」
「竜宮? さあ? 竜宮って、どこにあるんだい?」
「海の底です」
「えっ? 海の底へなんか、行けるのかい?」
「はい。わたしがお連れしましょう。さあ、背中へ乗ってください」
 カメは浦島さんを背中に乗せて、海の中へズンズンともぐっていきました。
 まっ青な光の中で、コンブがユラユラ。
 赤やピンクのサンゴの林が、どこまでも続いています。
「わあ、きれいだな」
 浦島さんがウットリしていると、やがて、りっぱなご殿(てん)へつきました。
 ご殿では、色とりどりの魚たちといっしょに、美しい乙姫(おとひめ)さまがお出迎えです。
「ようこそ。浦島さん。このあいだは、カメを助けてくださってありがとう。お礼に竜宮をご案内します。ゆっくりしていってくださいね」
 浦島さんは、ご殿の広間ヘ案内されました。
 魚たちが、つぎからつぎヘと、ごちそうを運んできます。
 フンワリと気持ちのよい音楽が流れて、タイやヒラメやクラゲたちの、みごとな踊りが続きます。
 もう一日、もう一日と、乙姫さまにいわれるまま竜宮ですごすうちに、三年の月日(つきひ)がたってしまいました。
 浦島さんは、ハッと、思い出したように、
「乙姫さま、もうそろそろ、家へ帰らせていただきます」
「そうですか。それはおなごりおしいですね。では、おみやげに玉手箱(たまてばこ)をあげましょう。大事な物が入っていますから、けっして、開けてはなりませんよ」
 浦島さんは、カメに送られて村へ帰りました。
「おや、三年で、ずいぶんと様子がかわったな」
 ここはたしかに、浦島さんがつりをしていた場所ですが、なんだか様子がちがいます。
 浦島さんの家は、どこにも見あたりませんし、会う人も知らない人ばかりです。
「どうなったのだろう? ・・・あの、すみません。浦島の家を知りませんか?」
「はい? たしか、浦島という人なら七百年ほど前に、海へ出たきり帰らないそうですよ」
「えっ!?」
 村の人の話を聞いて、浦島さんはビックリ。
 竜宮の三年は、この世の七百年にあたるのでしょうか?
「家族も友だちも、みんな死んでしまったのか・・・」
 浦島さんはさびしくなって、とうとう、開けてはいけない玉手箱を開けてしまいました。
モクモクモク・・・。
 すると中から、まっ白のけむりが出てきて、それをあびた浦島さんは、髪の毛もひげもまっ白の、ヨポヨポのおじいさんになってしまいました。

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かぐやひめ
むかしむかし、竹を取ってくらしている、おじいさんがいました。
 ある日、おじいさんが竹やぶに行くと、根元が光っている、ふしぎな竹を見つけました。
「ほほう、これはめずらしい。どれ、切ってみようか。えい! ・・・うん? これは!」
 おじいさんがその竹を切ってみると、なんと中に、小さな女の子がいたのです。
 子どものいないおじいさんとおばあさんは、とてもよろこびました。
 そして、その子を「かぐやひめ」と名付けて、大切に育てたのです。
 かぐやひめは大きくなるにしたがって、たいそう美しくなりました。
 そして年頃になると、
「どうか、かぐやひめをお嫁さんにください」
という、若者がたくさんやってきました。
 中でも特に熱心な若者が五人いました。
 みんな、立派な若者です。
 でも、かぐやひめはお嫁に行くつもりはありません。
 そこでかぐやひめは、困ってしまい、
「では、私が言う品物を持ってきて下さった方のところへ、お嫁に行きましょう」
と言って、世にも珍しいと言われる品物を一人一人に頼みました。
 五人の若者はそれぞれに大冒険をしましたが、かぐや姫の望んだ品物を手に入れたものは、一人もいませんでした。
 なんとか五人の若者を追い返したかぐやひめですが、かぐやひめのうわさは、とうとうみかどの耳にも入りました。
「ぜひ、かぐやひめを后(きさき)に欲しい」
 みかどはそう願いました。
 おじいさんとおばあさんは、
「すばらしいむこさんじゃ。これ以上のむこさんはない」
と、大喜びです。
 かぐやひめは、なんとかことわろうと思いましたが、みかどに逆らえば、殺されてしまうかもしれません。
 それ以来、かぐやひめは毎晩毎晩、悲しそうに月を見上げては泣いていました。
 おじいさんとおばあさんが心配してわけをたずねると、かぐや姫は泣きながら言いました。
「じつは、わたくしは月の世界のものです。今まで育てていただきましたが、こんどの満月の夜には、月へ帰らなくてはなりません」
 それを知ったみかどは、満月の夜、何千人もの兵士を送って、かぐや姫の家の周りを守らせました。
 何とかして、かぐやひめを引きとめようとしたのです。
 けれど、真夜中になって月が高くのぼると、兵士たちはとつぜん、ねむってしまいました。
 かぐや姫はその間に、月の使いの車にのって、月に帰ってしまいました。
 おじいさんもおばあさんもみかども、たいそう悲しんだと言うことです。

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金太郎
むかしむかし、あしがら山の山奥に、金太郎という名前の男の子がいました。
 金太郎のともだちは、山の動物たちです。
 金太郎は毎日毎日、動物たちとすもうをして遊んでいました。
「はっけよい、のこった、のこった」
「金太郎がんばれ、クマさん負けるな」
 だけど、勝つのはいつも金太郎で、大きな体のクマさんでも、金太郎にはかないません。
「こうさん、こうさん、金太郎はつよいなあ。でも、次は負けないぞ」
 今度はつな引きです。
 山中の動物たちが相手でも、金太郎1人にかないません。
「つな引きも金太郎の勝ち!」
 大変力持ちの金太郎ですが、強いだけでなく、とてもやさしい男の子です。
 ある日、クマの背中に乗って山道を行くと、谷のところで動物たちがこまっていました。
「どうしよう? 橋がないから、向こうへわたれないよ」
「よし、ぼくにまかせておけ」
 金太郎は近くに生えている大きな木にドーン! と体当たりしてへし折ると、たちまち一本橋を作ってしまいました。
「どうもありがとう」
 動物たちは大喜びで、金太郎のつくってくれた橋を渡りました。
その後、強い力とやさしい心を持った金太郎は、立派な若者になり、都のえらいお侍さんの家来(けらい)になって、悪い者をつぎつぎにやっつけたということです。

 ※ 金太郎は、坂田金時と言う名で源頼光(みなもとのらいこう)に仕え、酒呑童子とよばれる鬼を退治したとされています。


[ 此贴被天上トモヤ在2008-07-04 19:24重新编辑 ]

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[楼 主] | Posted: 2008-04-13 17:47 [顶端]
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